『東京ディズニーランド』に学ぶ

[1年前の西野亮廣エンタメ研究所の記事]

こんにちは、財前です。
今回も、西野亮廣さんが過去にサロン内で公開された記事を載せたいと思います。

オンラインサロン 投稿日2018年12月15日(土)

おはようございます。

本編よりも、冒頭の挨拶に力を入れている自分がいることに気がついたキングコング西野です。
僕のオンラインサロンはROM専(ただただ、僕が投稿した記事を読むだけの人)大歓迎なので、今日も「へー!」とだけ思っていただいたら結構なのですが、さてさて今日は、『えんとつ町のプペル美術館』の話です。

厳密にいうと、「『えんとつ町のプペル美術館』を、どのようにして川西に馴染ませていくか?」について。

『東京ディズニーランド』に学ぶ

今年読んだ本の中で面白かったのが、『東京ディズニーランド』を作った男達の物語(タイトル、忘れた)で、そこには、テーマパークを作る上で、とってもとっても大切なことが書かれていて、それは、これから僕らが作ろうとしている『えんとつ町のプペル美術館』にも関わってくることなので、メンバーの皆様に共有しておきます。

『東京ディズニーランド』のオープンに向けて、職員の方がおこなったアクションで、僕が感銘を受けたのは、以下の二点です。

①地元の漁師さんとの呑み会
②閑散期にグランドオープン
順に御説明します。

①地元の漁師さんとの呑み会

『東京ディズニーランド』は埋め立て地に建てられるわけですが、そうなってくると、当然、地元の漁師さんの理解がないことには話が進まないんですね。

くわえて、京成電鉄(東京ディズニーランドを作った人達)は、『ディズニーランド』よりも前に作った「京成百貨店」の経営があまり上手くいってなくて、「百貨店も運営できないヤツが、テーマパークなんて作れるのかよ!」と…言ってしまえば、信用がなかったんですね。

「それでも信用してもらわないことには話が進まない」ということで彼らがとった手法が、なんと、地元・漁師さんとの呑み会。

漁師さん一人一人との呑み会を連日繰り返して、想いを語って、「もう、お前がやるなら応援する!」というところまで持っていったわけです。
(以前も少しお話ししましたが)実は、ロケットを飛ばしている堀江さんも、これと同じことをされていて…ロケットを飛ばす(最後は海に落とす)からには、漁をストップしてもらわないといけないんですね。

地元の漁師さんの協力(理解)なくして、ロケットは飛ばせないわけです。
そこで堀江さんがとった行動は、やはり地元の漁師さんとの呑み会で、そこで一人一人に想いを語り、「堀江君がやるなら応援する」まで持っていったのでした。
(※僕もその場に同席したことがあります)

『えんとつ町のプペル美術館』も、まったく同じで、行政が建てる美術館じゃなくて、「西野亮廣」という個人が建てるわけで、「大丈夫なの?」という不安を持たれる方もいらっしゃいます。
田舎町ですので、都会からやってきて何かをしでかそうとする人間に対して、アレルギーを持つ方もいらっしゃるでしょう。

ここを突破するには、『住民説明会』ではなくて(それもやるけど)、呑み会で、地元の方とたくさんたくさん対話を繰り返して、「地元に必要なモノ」と「地元に必要ではないモノ」をキチンとヒアリングして、「皆が必要とする美術館」を提案し、「キミたちがやるなら応援する」というところまで持っていかなければなりません。

今後、地元の方との呑み会の画像がブログやFacebookやInstagramで見る機械が増えると思いますが、そういうことだと思っていてください。

②閑散期にグランドオープン

『東京ディズニーランド』のオープン日が、また面白くて、たしか3月か4月(閑散期)オープンで、地方から家族連れで来れる『夏休み』(繁忙期)にド派手にオープンしていないんですね。

結構、シッポリとオープンしたんです。
(#「シッポリ」って何?)
勿論、これには狙いがあって、「まだまだオペレーションが安定していないオープン日と同時に、いきなり人がドドドっと来てしまうと、パニックになるので、人が少ない時に接客の練習をして、スタッフのがようやく慣れた頃に繁忙期を迎えよう」という見事な作戦。

では、『えんとつ町のプペル美術館』は、どんな感じでオープンするの?

駅前とはいえ、美術館の近くには民家がたくさんあります。
オープン初日に人がドドドと押し寄せて、慣れないスタッフがオロオロして、近隣住民の皆様に迷惑をかけてしまうことは容易に想像できます。

僕がどこかで「オープンしましたよ」とアナウンスすれば、何かしらのニュースになって、閑散期であろうが関係なく、たくさんの人が押し寄せる可能性もあります。
僕は、『えんとつ町のプペル美術館』を静かに、スロースタートさせる為の施策は『閑散期にオープン』ではないと考えています。

そこで今、考えているのは、『えんとつ町のプペル美術館』の最初は、前売りチケット制にしようかなぁと思っております。
それこそ仮オープン時期は「サロンメンバーしか入れない」にしてしまう。
オペレーションが安定するまで、強制的に人数制限(たとえば、1日100人まで)をおこなって、地域住民の皆様に徹底的に迷惑をかけない。

地元住民が最優先!
そこで、お客さんの流れをジックリ観察して、美術館に来た人がどんな動きをするのか、そのデータをとって、「ここから人数が倍になったら、どのような問題が起こりうるのか?」を予測し、先回りして、少しずつ少しずつ制限人数を増やしていこうかなぁと思っております。
どうかな?

以上、2018年12月15日(土)に西野亮廣エンタメ研究所で投稿された記事でした。

次回予告

バーベキュー型エンターテイメント。

salon.otogimachi.jp